2014年9月29日月曜日

Hollywoodが描いた赤い魔界!人気一位の京都・伏見稲荷大社


神秘的な無数の赤い鳥居のトンネル。JR東海の「そうだ 京都、行こう。」のCMにも使われた京都の「伏見稲荷(ふしみいなり)大社」。外国人が選ぶ日本全国の観光スポットでも、有名どころの金閣寺や清水寺、奈良の東大寺を抑えて堂々の第1位に。いったい、なぜ?実は伏見稲荷大社は、ハリウッド映画の舞台にもなったところで、広く世界に知られるようにもなった聖域なのです。その魅力に迫ります。
路地裏やビルの屋上でも見かける稲荷神社。「お稲荷さん」とも呼ばれますが、赤い鳥居と、白いキツネがシンボルの神社です。「お稲荷さん」は、食べ物や農業の神さまのこと。そして、お稲荷さんのお使いが、キツネ。動物園で見かけるキツネではなく、神さまの仲間なので、目には見えません。そのため、白(透明)狐=“びゃっこさん”と言って、あがめられているのです。
稲荷神社は全国に約3万社もあり、これらの総本宮、つまり一番えらい神社が、京都の伏見という場所にある「伏見稲荷大社」なのですね。

最大の見どころは何と言っても、伏見稲荷大社と背後の山(稲荷山)を埋め尽くすほどの無数の赤い鳥居。その中でも、本殿の裏手にある「千本鳥居」はひと際美しく、CMの撮影はここで行われました。
この世のものならぬように澄んだ空気と、ぞっとするような不気味な空間とが、混じりあい溶けあい、身震いのようなものさえ覚えます。しばし、ご鑑賞ください。
赤い鳥居の連なりに鮮やかな光が差し込み、まるで明るい海の底に入るよう。魅惑的な赤い世界に誘い込まれるように建ち並ぶ千本鳥居。この場所では、ハリウッド映画の『SAYURI』の撮影も行われました。
渡辺謙、役所広司らが共演し、スピルバーグ監督が指揮したもので、幼いころ祇園に売られた“さゆり”が、不思議な目をした美しい少女に成長し、一人前の芸者になる姿を描いた作品。豪華けんらんな美の世界を表現し、“ゲイシャ(芸者)ムービー”として話題に。

この千本鳥居では、主人公の女性「さゆり」が芸者になることを胸に誓い、愁いを秘めた顔で走り抜けるといったシーンが撮影されました。伏見稲荷大社で出会った外国人女性も「あの映画に出ていたトリイ(鳥居)を実際に見てみたかった。あまりにも神秘的で美しい。非現実な世界。日本の神を感じる」と大絶賛。
これを裏づけるかのように、外国人の口コミで選ぶ2014年の「外国人に人気の日本全国・観光スポット」ランキング(トリップアドバイザー)で、伏見稲荷大社は、なんと第1位に選ばれました。「どんなところにも似ていない、唯一無二の場所」といった声があがり、無限に林立する鳥居が強烈な印象を与えているのです。