2011年3月14日月曜日

東日本大震災:空き缶と牛乳パックで炊飯 被災者向け情報(食事)

電気やガスが止まっている時のために、空き缶と牛乳パックを使った簡単な炊飯方法を紹介する。防災科学技術研究所(茨城県つくば市)で地滑りを研究する内山庄一郎さんが考案した。
 アルミ缶(350ミリリットル)二つに空気穴などをカッターで開けて釜とコンロに仕立て、牛乳パックはくし状に切って燃料にする。無風状態であれば0・8合が22分30秒で炊きあがる。
 缶は2本とも上ふたを切り取る。コンロに使う方には、缶の上部2カ所、下部2カ所にそれぞれ縦1.5センチ、横3センチの四角形に穴を開ける。牛乳パックは1リットルのもの3枚を用意する。底部分は硬すぎるので切り取り、残りを折り目に沿って4枚に切り分ける。4枚をそれぞれ幅1センチの短冊状に切る。太すぎると、炊ける前に燃料が切れるという。
 釜用の缶に、米と水を入れ、アルミホイルを二つ折りにしてふたをし、缶のふちに密着させる。紙パック燃料は1本ずつ投入し、コンロの下の穴をあおぐ。火力の調整は難しいので、炊き上がりの25分を目安にどんどん燃やす方がいい。
 内山さんが「サバメシ」と名付けた炊飯法で、「サバイバル飯炊き」の略。研究所の社会貢献活動の一環で考案し、穴の大きさや位置などに試行錯誤を重ね、缶の強度を保ちながらうまく炊くための実験を100回以上繰り返した。今では自治体が主催する防災訓練などでも実践されている。新潟県中越沖地震(07年)では、かつて講習を受けたという被災者から「サバメシで温かいご飯を食べて心が温まった」というメールが届いた。
 しかし都市部では、水やお湯を加えれば食べることができる「アルファ米」などの非常食を備えた方が効率的だ。

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